日常的な「検索」
著名ブロガーJohn Battelleの著書「ザ・サーチ」を読み終えた。前半はサーチエンジンの歴史が当時のエンジニアなどのインタビューを通じてつづられている。altavista、excite、Lycosなど一世風靡し衰退していったサービスとその背景を知ることができ、昔からネットを使っている人にとってはとてもなつかしい。と同時に、もしかしたら何か少しでも違っていれば自分たちがGoogleやYahoo!のようになれたかもしれないと悔しくおもったりもするだろう。どちらにしてもネット初期は驚きに満ちていて楽しい場だった。
おもしろいのはYahoo!もGoogleも決して順風満帆だったわけではないところ。特にGoogleは挫折を知らないように見られるが、実のところはビジネスモデルなどまったくなかった。技術をつきつめ性能は間違いなくトップだったけれど、エリック・シュミットがCEOになるまではビジネスとしては成り立っていない。それがひとつの転機を元に、一気に今のような巨大企業になりマイクロソフトを相手に戦うという、おそらく創業者のブリン、ペイジも予想していなかった展開になっている。Googleに熱狂するのもよくわかる。
この本はGoogleが主役ではあるが必ずしもGoogleよりには書かれていない。冷静に問題を挙げていて、Googleの傲慢さなどもしっかりと指摘している。とても公平に書かれている、今年読んだ中で一番おもしろい本だった。
「ザ・サーチ」を読むと検索という世界にのめりこむ理由がわかる。本を読んでいるうちに検索のことばかり考えるようになってしまった。
絵を模写するとき、オリジナルの画家と一瞬でも同じ筆運びをしてるかもしれないということにどきどきするらしい。
世界には3人(だっけ?)のそっくりさんがいるといわれている。
世の中には自分と同じ思考回路を持つ人間もいるだろう。ソーシャルネットワーキングなどで人々の趣味や友人関係を把握したサーチエンジンは、そういう世界のどこかで自分と同じものを探してる人との間を検索エンジンが取り持ってくれるのかもしれない。
流行語大賞とかキーワードランキングとかいったものを毎年やっているが、ここ数年でもっとも有名になった言葉は「検索」ではないか。これまでは辞書を調べたり電話帳を調べたりするのに「検索」なんて言葉は使われていなかった。人々の生活の中に検索が浸透しているということなのだとおもう。
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Time December 21, 2005 at 9:51 pm
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