ガードレールとアクセシビリティ
今日の夕方10分ほど駅前で人を待っていた。何も考えずにぼーっと人の行き交う様子を眺めていた。
駅の敷地内に入る境目にはひざの高さぐらいでガードレールのようなものが何本か互い違いに立っている。おそらく車が入ってしまったり、自転車が勢いよく通り抜けようとするのを防止するためだろう。自転車で向こう側に通り抜ける人は、自転車から降りて通り抜ける。互い違いに配置された障害物のためにみな通りにくそうに通っていく。
そのガードレールは(おしゃれに作ろうとしたのかもしれないが)少し変な形をしている。そこへ、杖を持った盲目の男性が通りがかった。彼は杖を使ってガードレールをよけようとするが、ガードレールの形状から杖で確かめると通れそうなのだが実際には体が通らず軽くひざが当たった。とはいえもう慣れているのかすぐに横に移動して難なく通っていった。
もし自分がまったく知らない土地で杖1本を頼りに歩くとしたら果たして通り抜けられるのだろうか。この世の中のほとんどの物事は、ハンディキャップを持った人向けには設計されていないのだろう。
webの世界でも最近よくアクセシビリティという言葉が聞かれるようになってきた。目の不自由なユーザーが音声ブラウザを使って閲覧したときに実用に耐えられるつくりになっているかどうか。
音声ブラウザというのは今まで調べたことはなかったがけっこういろんな会社が出しているらしい。有名なのはIBMだが、日立とかも出しているようだ。画面の描画の微妙なレンダリングなどが必要ない分実装はしやすそうではある。基本的にはテキストを頭から順々にすごい早口でしゃべっていく。リンクかどうかで声を分けたりしているらしい。
アクセシビリティというのは簡単に考えがちだが、実際はそうでもない。たとえば画像にはALTをいれましょう、というのはよくいわれる話だが、どういう文言を入れればいいかというのは実はむずかしい。会社のロゴに対して「ABC社ロゴ画像」と入っているのは意味がない。それよりも「このサイトはABC社が作ってます」と書くとか、むしろALTを入れないほうがユーザーにやさしい。
とことんつきつめるなら、構造をきれいにするとかALTの文章をどうこうするというよりも、ブラウザ判別をして目の不自由なユーザー向けに最適化されたサイトを作ることになるのだろう。モバイル用サイトを立ち上げるような感じか。
ん?もしかすると目が不自由なユーザーにはモバイル向けサイトのほうが使いやすかったりするのではなかろうか。だとすると同じURLでブラウザによってPC向け、モバイル向けとサイト側でかってに振り分けているのは実はとても不便なことなのかもしれない。
うーむ、人の立場に立って物事を考えるというのはむずかしい。
夕方のほんの一瞬の出来事だったが実に考えさせられた瞬間だった。
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